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……イレちゃん?
[ノイズが入る様子に、表情が険しさを帯びる。
雷獣はきゅい、きゅい、と声を上げる。
内容は、警告。
「在らざる何かの影」が見える、と]
……ライ、データモードにシフト。
そこの電流経由で、ちょいと調べて来い。
[静かに言いつつ、イレーネの傍らに膝をついて左腕を伸ばす。
雷獣はきゅい、と鳴いてイレーネの右腕に近づき、ぴょい、と手を伸ばしつつ尻尾を立てた]
わんこのおっさんも、確かに心配してたな。
…そして、カルルんもじゃね?
ユーディが攫われて『心配』してる。
[カルルの言葉に、小さく笑みつつ。
続いたカルルの言葉に、あぁ、と思わず納得]
……。
じゃあ、カルルで良くねぇ?
[…カルルのうっかりに、あれ?と思わず首傾げて呟き]
[博士の言葉に、あちゃ〜と大きな手の平を顔に当てる]
あ〜あ〜
…だったら〜、望まれたとおりにするしかないのかな〜
[いや、イレーネが破壊されようとされまいとこっちが隔離される事ほぼ確実なんですが]
あれれれ〜、ちょっと〜?
そんなのメカなイレーネに近づけたらまた暴走するんじゃ〜
[なんだかおかしな様子に、ちょっと引きつつ様子見]
いってええええええ!
[ぱちりと目を開け、むっくり起き上がる]
うわっ!でっかいコブ出来てるっ!!
[後頭部さすさす。単にコブが切れただけの模様]
[エル兄が目覚めたのを見て一安心]
なあエル兄……
俺、イレーネが自分の希望を口にしてくれて嬉しかったんだぜ。たとえそれが、自分を破壊してくれ、っていう願いでも。
だってそれって、イレーネがただ命令を聞くだけのロボットじゃねえって証拠だし……
俺達を、仲間として見てくれたってことなんじゃねえかって思うんだ
もちろん、そんなお願い、認めてやるつもりなんかねえけどなっ!
[右手でぽんぽん、とイレーネの頭を撫でつつ、雷獣にデータをサーチさせる。
ちなみにこのデータモード、疲れるので本人はあんまり好きじゃなかったりするらしい。
カルルの突っ込みは聞こえていたが、気を抜くと危険なので、スルー]
「……きゃうっ!」
[しばしの沈黙の後、雷獣が声を上げ、ぱちぱちしている電流に、ぱくり、と噛み付くような仕種を]
……なんだ、コレ……ムシみたいな……。
[直後に雷獣が口にくわえたものに、とぼけたような声を上げる。
くわえられていたのは、ちかちかと点滅する、虫のようなモノ]
……バグ?
[ティルの言葉に目をぱちくり]
んあ?破壊?
何、馬鹿言ってんだよ!イレーネ!
破壊は、悪のすることだっての!
正義のヒーローは、なんだって造りあげてくんだぜっ!!
[かなり意味不明]
[ユリアンのちょ〜〜っとだけ意味ありげな言葉には少し赤くなってわたわたしたかもしれない。
けれど、続く言葉には、がっくり]
やっぱりそうなるよね〜〜〜
……んじゃ〜、CCの所に行こうかね〜
[イレーネの虫(バク)が取り除かれたのを横目に見つつ、ふん縛られない内に、のってりのて〜りとメインルームへ]
[ばんっ!と、メインルームの扉をあけて。]
ヒーローの法則その4!
ヒーローは遅れてやってくる!
だけど、絶対に間に合うんだからっ!
[キメポーズびしぃ!]
[不意に、思考回路が、学習プログラムが正常に動き始めた。
変わった形で抑制されていた情報の流れが、清らかな流れになって]
私は……
……私は、皆さんと……、一緒に在りたい……
[正しい流れで零れた言葉。青い瞳から、冷たい雫が共に零れた。
感情という名前のプログラムが、思考回路を流れて行く]
−メインルーム−
やほ〜、寝てなくて大丈夫なの〜〜〜?
[遅れてきたどころか実は一番乗りなリディに、にへら〜と手を振る。
実は焦げてたり破れてたり血がついてたりと凄い状況なんだけど]
……そっか。
[イレーネの言葉に、ふわっと笑って、頭をぽむぽむと撫で]
それは、みんなも同じ。勿論、俺も……ライも、ね?
[左肩に戻って、モードを切り替えていく雷獣を見やりつつ言えば。
当の雷獣も、それを肯定するようにきゅい、と鳴いて]
……あー、ほらほら。
泣かない、泣かない。
[それから、零れ落ちる雫に困ったような声をあげ]
マテウスさんが誘拐された後。
イレーネさんはCheckerを搭載して欲しいとわたしの所を尋ねてきました。自ら【人狼】を見つけたいと。
[イレーネのほうをちらりと見る。]
技術の情報を手に入れたいだけなら、連れ去った彼らに吐かせれば良いだけのことでしょう。
だから彼女に薬品は必要ないと判断しました。
――即ち彼女は【人狼】ではない、と。
―――…んじゃ、皆一緒にいよーや?
みんな、それを望んでるからさ。
[イレーネの言葉に、ふわ、と笑んで。
ゆっくりと其方へ歩み寄れば、
自分の服の袖で落ちる雫を拭おうと]
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