人狼物語 ─幻夢─

80 夜天銀月


狩人 ユリアン

[ギュン爺の家に泊まりこんだ何日目か。
祖父とギュン爺がエリの今後を話しているのを聞いた。
都会にいる叔父夫婦が迎えに来るのだという]

……エリ。

[自分がこの村に馴染むまで時間が掛かったように、エリも苦労をするだろうか。
子供の知識でも何か役に立てないかと思って考え、思い出したのは財布の存在だった。
まだ母が生きていた頃、気紛れのように父がくれた財布。
大切に仕舞い込んだまま、村では使う機会も無く綺麗なままで]

これ、餞別。

[剥き出しのまま渡そうとすると、エリは困惑の表情を浮かべていた]

町だと必要。
おれは、ここにいれば使わない、から。

(548) 2013/01/16(Wed) 22:51:16

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