人狼物語 ─幻夢─

80 夜天銀月


研究生 エーリッヒ

……ん。そろそろ、限界、か。

[ひらり、はらり。
そんな感じで、自分が──自分の存在が、崩れていくのが、わかる]

ま……仕方ない、か。

[共にある事なく、ただ見守る、という途を選んだ月のいとし子は、月の腕にその全てを委ねる事で、そのための刻を得た。

代償は、己が存在。

そして代償が尽きれば──後は、崩れて消えるのみ]

……仕方ない、とわかってても。
……もう一度……。

[見たかったな、と思うのは、遠い日に植えた春告げる花。

翠はやがて、静かに閉じて。
銀は銀へとのまれて────きえた。**]

(914) 2013/01/17(Thu) 23:40:49

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