18 【機鋼の宴】─精霊演戯・第三演─
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ランプ屋 イレーネ
創る、か。
機鋼の属を持つ――この心ならば。
それの代用も可能かも知れぬが。
[炎竜の言葉に、ぽつりと呟く。
しかし、白雪の冷たさを「わからない」と告げた
機鋼の青年を思い出して、僅かに眉を寄せた。
――生命が司る其れは、機鋼では模す事の出来ぬもので]
読書家 ミリィ
[ダーヴィッドの言葉に、はぁとため息をつくと]
そう易々と体を作ることなど不可能よ、火竜王の小倅よ
ましてや魂の入りうる器たるものとなれば、な
研究生 エーリッヒ
つくる？
< なんだか、言葉の流れがわからなくて、
わかったことを、口にしました。
だけれど、猫の声は、ねこのことば。
不思議そうに、ダーヴィッドや、イレーネ、ミリィを見ています。 >
ランプ屋 イレーネ
――息災なら何よりだ。
此処を出ることが叶えば、治療して貰うが良いよ。
[喉を鳴らす白猫に、蒼を細め。
顎の下を指先で柔く撫ぜてやりながら]
魂の入りうる器。
……二つの魂を救う術、か。
[翠樹の言葉は、尤もで。
――蒼を、青へと向ける。空いた手を、機竜へと触れて]
召使い ユーディット
わざわざ１５属性全員集まっているのですもの。
器の１つくらい何とかなりませんか。
多少の時間はかかったとしても。
[火竜と違い、興味半分で言っているのは丸分かり]
教師 オトフリート
[舞い散る、白金。
その色彩に。
交差したのは果たして何か]
……っ！ ナターリエっ！
[直接名を呼んだのは、二つの輪の交信でも直接でも、初めてだったかも知れないけれど。そこまで意識は巡らずに]
触れんなって……言ったろうが！
[聞こえてないだろう、という突っ込みは恐らく、無用。
一気に空間を翔け渡り、青の前へと飛び出したなら、光鎖一閃。
後ろへと弾き飛ばそうと]
研究生 エーリッヒ
< イレーネの、いえ、エテルノのことば。
猫は、にゃあとなきました。
生命のちからをもった、リディ、には、左の前足――今もかすかに、血が出ているそこを、直してもらいませんでしたけれど、この状態だと、仕方ないのかなって思いました。 >
ふたつの、たましい？
アーベルと、アーベル？
……アーベル？
< 機鋼の竜の青い目に、猫は なきました。
エテルノが、その手を、のばします。
猫もできることなら、そばに行きたかったですけれど、どうにも、動けそうにありませんでいた。 >
青年 アーベル
[眼前に現れた、黒]
っ、！
[反応は間に合わず]
[迫る光]
[いとも容易く弾かれて、]
(片手は未だに鋼の爪である所為もあり)
[受身も取れず大地に強か身体を打ちつける]
かは、
[痛みは感じずとも、息は詰まり、]
[左手を突いて身を起こそうとするも]
[脳裏に直接響く声に邪魔をされて]
青年 アーベル
どうして、 わからない、
[問うような言葉][苛立ち]
――そんなものは、要らない……っ！
[天青石の睛が鈍く光る]
" jUSs lFN ―― !! "
[界全体への干渉][全ての破壊を望む]
[『創造』を司りし機鋼にあってはならぬ行為]
騎士 ダーヴィッド
…あんたなら、出来るんじゃ？
まがりなりにも【誕生】を掌る竜王なんだろ？
[さっきから後ろで偉そうにふんぞり返ってるだけのミリィに憑いてる奴にちょーっとカチンと来ていたらしく。]
それとも…それも出来ないほど、 無 能 ？
[…おまぃ、相手を誰だとおもって…。]
シスター ナターリエ
[「ナターリエっ！」
一度たりとて呼ばれた事など、なかったが故に。
時の竜の声が響かせたそれが、己の名だとは刹那わからず。
私は驚きに獣の耳を立てて、彼の竜へ応えんと歌が途切れる]
オト…殿…！
[舞う光の鎖。
恐ろしかったはずのそれが、私を護るのをただ見つめて]
職人見習い ユリアン
[影輝の竜を腕に抱き、麒麟を背後に庇って、振り返る]
アーベルッ！？
[聞こえた音の意味は捉えられなかったが、大きく軋む機鋼の精霊力は、感じられた]
小説家 ブリジット
[雷精に引き寄せられ庇われて。
一瞬その姿を見失うも、膨れ上がった力に]
やめてー！！
[戻り残していた力を放ちて託す。
今、機鋼の界を支える少年へ]
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