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―東殿・回廊エントランス―
この声……
[聞き覚えのある声に、微かに歩み寄っていく。そこには、]
ナターリエ!よかった、もう大丈夫なのね。
[回廊のエントランスに当たるところで、流水竜と邂逅した。
それでもまだ付近に、別の気配が感じられて]
―中庭―
[姿を変える影を見ながら、青年は黒い腕輪に手をかける。
空を飛びたいだけなら、魔に堕ちればよかった。
刻印から放たれたいだけなら、竜王を目指せばよかった。
そうではなく願ったのは、ただ竜としての生。
本当の姿である事に代償を強いる、『律』からの解放なのだから]
/*
だからここで奪ったり奪われたりしても表ログに反映されないからあんまりよろしくないのだって…っ!><
なのでせめてもの時間つぶしを考えると、
そんな 大人数で 混血の 元に こられても まったく 意味が ない よ
という。
こっちも体調悪いからなー
自分の属性の場とはいえー
[エルザが開いた扉から飛び出した欠片に、目を見張って即座に肩当てを投げて鎖を伸ばした。
鎖は扉を穴として対角線を斜めに走り、欠片の進行をを止める。
欠片は、ぐにゃり、姿を変えていく――]
危ない…っ!!
[鎖は、二体の欠片をそのまま絡めとろうと、蛇のようにうねる。]
―西殿・回廊食堂前―
へぇ、ティルが問答とはやるな。
[それは普段の言動からですかと。]
そういうの、おいさんも得意じゃないんだがなぁ。
…こうなってほしいと思う物事。
心の底から欲するもの。
[かねぇと。]
…願い、か。
[起き上がらないまま、ぽつり。]
あのころの俺なら、揺らされてた…かもな。
あのころの願いは、もう叶えたけどさ。
[古い記憶は空への渇望。
それは、機竜の中の古いデータとも、心竜の記憶とも似ているのだろう。
成竜となるために古い鱗を脱ぐ通過儀礼。
その時に目指した変容は、自分の命を担保にした危険な賭け。
脱皮のときに肉体の構成を大きく変えるのは、耐え切れず命尽きる危険性をはらんだもので。
それを克服して手に入れた、二対目の翼。]
…、ブリジット!……と。
…?
[行く先の気配が氷竜殿である事に気付いたか、幼子は嬉しげな声を上げる。
…続く言葉とともに首を傾いだのは、まさか名が出てこなかった為とは夢にも思わぬが。
ふと、足元が揺らぐ。幼子もそれに気付いたか床へと眼を落とした。
仔の足跡。その足元に伸びるあらゆる影が、揺らめいたのが私の眼にも明らかだった。]
……、ノーラ?
[ぽつりと幼子は声を零す。
確かに、この様な事が出来るは彼の竜しか居るまい。]
ブリジット!
[ようやく見つけた竜の姿に、ナターリエが胸をなでおろした]
……良かったですわぁ。
やっと、誰か見つけられて。
[アホな。とかツッコんでいたが、結構真剣に、他の人はもういないんじゃないかとか思っていたようだ]
寒い気配は、貴方でしたのねぃ。
……とすると。
もさもさした気配、は?
[首を捻って、辺りを見渡して、もう一つの姿を見つけた]
翠樹……!
[当然、名前は覚えてませんよ。ええ]
っ!?
[突然、足元が揺らいだ。
こけかけそうになりながらも、視線を足元へ移せば、自らの影が、離れていく姿]
これ、は……!?
─西殿・地下階段前─
[身体は鈍いが動かぬわけではない。傷の残る右手が僅か震えたが、握り込むことでそれを押し留めた。ミリィも共に辿り着いた地下階段前。エルザがその扉を開けた]
…ぬぅ!
[闇より飛び出す何か。形が変ずる最中の欠片だった。身構えた直後、ミリィが鎖の付いた肩当てを投げ、欠片の縛を試みる]
変じ始めの欠片が居ると言うことは、やはり剣はこの下か!
[右腕をローブの中へと引っ込める。ローブの中に隠し、腰に据えていた何かをその手に掴んだ]
[三人のうち、二人を引き離せたらと思えども、闇の蝙蝠が見るのはやはりさすがと言える光景。
蝙蝠たちは抱えた欠片をそこにめがけて叩き込む。
触れた竜の属性をしめす形になるだろうとは予測がついた。]
生命竜 クレメンスは、翠樹竜 ベアトリーチェ を投票先に選びました。
< 全ての影は一箇所に集まる。
結界のものまでを奪う事は、さしもの影も出来まいか。
存在の欠片とも言うべき他者の影を奪い凝縮し一つに固め、黒の――加減によっては深紫にも見える、靄にも似た一匹の巨大な竜へと変わり果てた >
―西殿地下への階段―
ありがとうございます。
[大丈夫、とは言わなかった。
探査の疲れ、力を抑えなくしたための疲労、それらは軽いものではなかったから。だが決して弱くは無い笑みでミリィへと感謝を述べる]
っ!
[そして階段への扉を開けるとほぼ同時だった。
顔を庇うようにして咄嗟に一歩後ろへと下がる。
直後鎖が飛び出してきたそれへと絡みついた]
―東殿・回廊エントランス―
リーチェ!それに、ナギさん!良かった、無事で――
[そこまで呟いたところで、流水と翠樹の影が――それだけではない。
様々な影という影が、揺らいで見えた]
これは……剣の影響……!?
それとも、ノーラが……!
心の底から。
[小さく繰り返す]
オレ、さ。
このどたばた始まって、その根っこにあるのが『願い』って聞いて。
それからずっと、わかんねぇんだよな。
オレにだってほしいものあるし。
叶えたい事あるし……ま、それって無理だけど。
でもさ。
……上手く、言えねぇんだけど。
たくさん、色々、哀しませて、それで叶う願いって、寂しくねぇのかな……?
オレは……たくさんを哀しませた『願い』を託されて、生きてて。
……すっげ、寂しいんだよ……ね。
[呟きは、とても小さなもの]
…っ
[蝙蝠が叩き込んだ欠片のひとつがみぞおちにヒットし、体を折って飛んでさがる。
鎖を戻し睨むと、もくもくとした雲のようなモンスターに変容するのが、見えた。]
…雷、その始点の雲、ですか…
物理的に攻撃しにくそうですねぇ、これはまた…!
[宙に浮くそれから注意は外さず、ザムエルとエルザの方も視線を飛ばす。]
ノーラ……?
[当然、影を使役するのは、彼の竜でしな成し得ない訳ではあるが、それでも、ここまでの力を使用するべき場面とは一体?]
……再会の喜びや、情報交換とかは後回しにしたほうが良さそうねぃ。
ノーラが影を使役しようとするならば、この先にノーラの姿があるのは明白。
その場所に行くのが先決ぽいですわぁ。
[言いつつも、影が向かう先へと走り出す]
ブリジット。
そこの仔のフォローは任せるわよ。私はあまり面識もないですしねぃ。
――…!
[自らの影が奪われし行く先――強大な影が視界へと入る。
其の姿か力にか幼子は小さく息を呑んだ。
無理も無かろう、その姿は私ですら圧倒される。]
…っ ノーラ、
[水竜殿や、氷竜殿から掛けられた声にすら幼子は気付かぬ様子で
新緑の足跡を残し、其の足は竜の姿がある中庭へと向かい始める。]
[半分見失いながらも、なんとか他の影が向かう先も計算に入れつつ、走り続け―――辿り着いた場所は、影と精神のいる中庭。
そこでナターリエは、巨大な影の竜と化しているノーラを見つけた]
影と、精神が、対立している……?
っと。精神がいるなら考えてる暇ない、か!
[すぐさま視線が通らない物影に隠れて、自身は水鏡を移して、その鏡が映し出す映像で、中庭の様子を眺め始めた]
―中庭―
[影が集まり、黒にも深紫にも見える巨大な竜へと変わる。
それは【影竜王】の姿]
――『神斬剣』をどうぞ、【影竜王】よ。
[黒の腕輪を奉げ持つように青年は微笑む。
影輝の力と精神の力、二つが混じり合い、腕輪は剣の姿へ]
『真・聖魔剣』と成し、『律』をお断ち下さい。
[もう一つ必要なのは【皇竜王】と『聖魔剣』
ギュンターと竜都を引き換えに、エルザを、もしくは野心持つ天聖の竜を見つければいいと――…]
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