― 木の内部 ―[目を開いたのはどれ程経った頃だったか]はふ。[小さく欠伸をして、うつ伏せの状態から腕を立て、ゆっくりと身を起こした。首を捻り、肩を回して調子を確かめる]んん、ちっとだりぃけど、……まぁ動けっしいいか。っとと。[立ち上がる際にほんの少しよろめいたけれど、すぐに体勢を立て直し。乱れた黒衣の襟を引き上げてから、のろのろと歩き出した]