[手に掛けた娘の聲が聞こえた。何故謝られているのか理解出来なかった]――……。[あわす顔なんてないと思ってたのに聲が聞こえるなんて何処かで望んでいたのだろうか。金色がそっと開かれる]謝るンじゃねぇよ。お前さんは何も悪い事なんてしてねぇんだから。[漆黒の獣は獣の儘、伏せの形でクロエと謂う名の人の娘に聲を返した]