― 木の内部 ―
[暫くふらふらと彷徨って]
……おぉぅ?
[倒れているひとを見つけてぱちぱちと瞬いた後、そちらに近寄って行った。
力が戻りきっていないので、身体が思うように動かない。歩む速度は遅く、漸く傍まで来るとぺたと座り込んだ。
そこでやっと彼の正体も知れる]
……レイスさん?
このひとも取り込まれてたべな……えぇと、だいじけぇ?
[外であったことは何も知らない。
レイスが木と関わりを持っていたことも、彼が来たことによって木に変化が起きていることも、まだ。
目を閉じている彼の意識があるかも分からずに、手を伸ばして頬に触れようとした**]