[言葉を聞く。声を聞く。腕の中、泣いているのが、わかる。死んでしまった身では、彼の「生きてほしかった」その願いは叶えられないけれど]――…ばか、だなぁ。ほんと。[自分も、馬鹿だと。わかっている。わかっているから、少し、泣きそうに、声が震えた]疑いたくないのは、俺も、一緒。お前を、死なせたくなかったよ。[こわかった。それはそうだろう、だから、抱きしめる腕に力を込める]