[それから少女は、隅に行ってしまったベッティの出来るだけ近く、でも逃げられない程の距離までゆっくり歩いて。「端末」に話すとき程の小さな声――ベッティだけには届く程のそれでぽつりと] オレ、本当は孤児院に居た頃から裏の仕事、やってたんだ。 だから、爺っちゃんは関係ない。 [呟いた。翠の大きな目は、じっと、目を閉じた少女を見詰める。]