おや、お褒めの言葉、痛み入りますね。
[別に褒められている訳でもないが。
不敵に向ける笑みは、何処か楽しげに。]
――何が違うのか、僕は知りたいですよ。
…結局元々は、“人間”でしょう。僕も貴方も。
[ただ、経緯や過程がどうあれそれらの寄り代となっただけだ。
律を均するもの。それに反する乱すもの。…それ以外に、何が違うのか。
人間の、自分たちの意思で、動いているのだから。]
赦しを請うのは、人間以外にも通ずる所、ですか。
…それが、『君』の正体ですか?
[薄く、細めた視線が、ゆるりと笑みを描く。
投げる問いは、探るようなものではなくただ、興味の色。]