[暫し、男は彼らから離れた][窓の外を見る][いつしかあたりは暗く、夜となっていた][丸い月が空に昇っている][森を、花を、城を、泉を][月は照らし、小さな泉は緋を映す][男の目はそれを捕えられず、そして誰の目にもそうであろう][扉の軋む音が聞こえた][新しい――そして最後の客人だと、知るのはアーヴァインだけ][灯は番人の顔を照らし、陰影を作りだした][唇が開き、*話が始まる*]