[イヴァンの流した血が、べとりと手についた。その命零す赤が、袖を、服を汚す。兄も、地面も、家の壁も辺り一面が血の赤に染まっている] イヴァン───…[息絶えた恋人に額を寄せる。まだ暖かな頬に一度口付け、そして彼の血を舌に舐めた。ぴちゃりと、ボクの頬にも髪先にも血の色がつく。───恋人の血の赤が、身を浸していく]