―二階・客室―[身軽になると客間から出て、まずはアーヴァインの私室へと足を向ける。中に入り、暫く滞在する旨やら2、3言葉を交わしてから、積もる話はまた後でと、笑顔で踵を返す。静かに扉を閉じると、すぐ近くにいた使用人に声をかけた。]ああ、アーヴァイン卿が喉が渇いたって言っていたから、水を持っていってくれないかい?[そう告げると、自分は広間の方へと向かう。今日はほかに滞在者が居るといっていたから、挨拶くらいはしておこう、そんなつもりだった。]