[宿では毛布などの寝具を運ぶこともよくあるから腕に抱えたそれはさして負担にはならない]客室は二階、でしたよね。[思い出すようにしてサーシャに確かめながらそちらに向かおうと一歩踏み出す。ふわりと揺れるスカートの裾は来た時よりも軽い。話す間に部屋のあたたかさで乾ききったようだった]