[左腕を掴んでいたヘルガの手から徐々に力が抜けて行き、力なくベッドの上へと彼女の腕が落ちていく。
それを確認した後、心臓を彼女の腹部へと置いて、エーリッヒは身を震わせた]
[その身が変化し、金色の毛並みをした大きな獣が現れる。
深い翠を宿す瞳は女を一瞥した後、先ずは腹の上に置いた心臓を牙で噛み砕いた。
ぺちゃり、くちゃり、と食餌する音が小さく響く。
命の源を喰らい尽した後、今度は腹部に爪を立て、引き裂き現れた内腑を腹へと収めていく]
ん……ふぅっ、
ふふ、わるくない味。
[恍惚とした笑みで食餌を続け。
やがて内部を喰らい尽くした後、口の周りの紅を舌で舐め取り手足や毛並みに付いた紅も舐め取って、入ってきた窓からするりと外へ出て行った]