[困惑したようなミハイルも、険しい表情のユーリーも視界には入っても認識できず。
ただ呆然といなくなったロランとレイスが居た場所を見つめ]
ロラン……?
レイスさん……?
[名前を呼んでも返ってくる声はなく。
ミハイルに忠告するユーリーの声はどこか遠かった。
ロランの車椅子も、その場にはなかったのだろうか。
一人ではまともに動けぬ彼を思って、きつく手を握り締めた。
ユーリー>>23に名を呼ばれて、彼を見上げる。
幼馴染をなくしたこの夜に一人でいたくなかったから、彼の提案には小さく頷いて。
ふらつく足で立ち上がった]