…ん。[花壇、と指差される方向へと視線を向ける。綺麗に整えられている花々が、風にゆらゆらと揺れていた。自分と同い年の幼馴染が髪と同じ烏色の眸へと映り込む。ロランはまた目を眇め、ゆっくりと首を傾けた] ――俺も、外に出るよ。[人が集まる様子に、膝に置いた本を机の上へと置いて。キィ、と甲高い音をたてて、車椅子の車輪を片手で回し一度窓枠から離れてドアへと向かおうと、半身を俯けた]