[部屋をととのえながらエーリッヒと視線があったことを思い返す。 結局なにも言葉を交わさぬままで] ……せっかく、帰ってきたのになあ……[しばらく見なかった顔をみてなつかしがっていた父を思いため息を一つ。 それから部屋の外にでて――] っ[びっくりして足を止めた。 しゃがみこんでいるアーベルを見やり] アーベル……?[そ、と声をかける]