[ 揺らめく焔を映す眼は、急速に色を失う。
空を映す海の碧から、夜の闇へと堕ちていく ]
よく御存知で。
俺のイメージだから、
どれとも似て、どれとも違うんだろうな。
[ 風を刃と捉えた時に、自然と浮かんだモノ。
どちらも仕掛けずに、僅かな時が過ぎる。
衣擦れの音すら、大きく耳障り聞こえそうな程の静寂。
―― 先に動いたのは、彼の方。
左の輪を放つ。微かに土が舞い上がった。
風の制御故か、月光を受けた刃は横合いからヒビキへと向かう。
追うように駆け出し、右の輪では左斜め下から斬り上げを狙わんと ]