イレーネ。
有り難う。
[瑠璃色の瞳は、何処かで見た事がある。人に多く会う職業ゆえか、記憶が所々不明瞭な所為もあって思い出せないが。]
病人は皆病人だから、安静ばかりでも進まないかもしれない。
だが、装備を持つ準備の時間を惜しまない事と、
一緒に上がる人数を増やした方が、良いと思う。
嗚呼、あっちは『園芸家』──の。
[改めて、ライヒアルトに礼を返した。]
ヘルムート・エールラーです。
貴方に、こんな所でお会いする事になると思わなかった。
もしや、こんな時でも、研究心がはやって先へ急ごうと?
奥地への探検をなさる事は、以前の報告書で知っていても。