……――っ[唇の端を噛締める。声が漏れぬように。キィ、と車椅子を近く寄せて身を乗り出して、布の上からそっと、触れて見た。血に濡れて風に晒された布は、冷たい。そのままゆっくりと顔を向けると、赤い血は地面を擦り、篝火の裏の茂みに繋がって居た。っは、と、息を吐く。ミハイルが居れば其処が現場だと教えてもらえるだろうか。車椅子を茂みへと進め、少し身を乗り出す] ぁあ、[抑えて居た声が、漏れてしまった。短い草木、茂みに飛び散る肉片がこびり付いていたから]