―少し前・厩―
いつも、世話をかけるね。
[飼葉桶を用意するアーベル>>44の背に礼の言葉を投げ掛ける。
旅塵に塗れたマントとブーツを行儀悪く脱ぎ散らしながら]
最近、様子はどうだい。
何か変わったことはないかい?
此方は――
[と、柔らかな笑顔を浮かべる青年に、女もまた穏やかな笑みを向け世間話を振る。
話込もうとして、彼が機敏に立ち働く様子を思い出す]
……アーベル君も忙しいだろうに、引き止めてしまってはいけないね。
独り旅を続けると、どうにも人恋しくてなってしまうよ。
[やれやれと肩を竦め、次の仕事に向かうだろうアーベルを見送った*]