― 広間 ―[お父様から。そう言って幸福そうに笑む少女の様子>>45に、また眼を細めて笑む。彼の審査眼は幾度の過程で目にしていて、酷く納得して][翼の無い黒猫の形を整えた所に訪れる声。ぴ、と尾に並ぶ毛先を刻んで手を止めた]すまないね、世話を掛けるよ。では、移動と行こうか。[広げた侭のスケッチブックと芯を磨り減らした鉛筆とを机上に置き、膝に手を置いて勢い付けて立ち上がる]