―工房『Horai』/客室―
[窓から内に視線を戻すと、丁度ライヒアルトがイレーネにジャムを渡すところだった。]
わっ。美味しそうだね。佳かったねイレーネ。
[ぎゅっと手を握ってくれる人に、微笑みかける。
ライヒアルトが謂うがまま、紅茶を淹れようと本気で思うも]
すまないことなんてないんだよ?
[ミハエルの子どもらしからぬ言葉に返す間に、妻に先を越されることとなる。
台所に向かう彼女と繋いだ手が離れる際、少しだけ表情が動くも、過干渉は自覚あるところか。
先程の妻の少しだけ困ったような表情を思い出し、マテをする犬の態で大人しく客室で待っている。]
邪魔なんてことはないよ?
[カルメンにもミハエルに向けたような言葉を重ね、嵐が過ぎるまでは他愛の無い話を*客人とするのだろう*]