―屋敷―[玄関を入ってすぐに探したのは厨房だった。流しの傍に釣果を置いて息を吐く。くるりくるりと悠々泳ぎまわる魚たち。この屋敷に容疑者として囚われた自身と重ねてしまい憂鬱が増してしまったようだった]あー……。[意味のない音が漏れる。勢いよく頭を振り、過るものを振り払うような仕草をした。少し間を置いて心が落ち着くのを待ってから厨房を後にして*広間の扉を潜る*]