[村につたわる伝説は読み書きを習ううち教わった。泉に咲く睡蓮と古びた祭壇に触れてはならない事も知っている。泉の近くに行く事はあれど教わった事はきちんと守っている。――といっても、失われた記憶の中の事までは知らないが]睡蓮の花は綺麗で好きだけど……[誰の為に咲くかふと考えて其処に在るからこその美しさかもしれないと思う。その花が手折られたとは知らぬままふらりと向かった本屋の扉を開けて]……あ、起きてる。[そんな第一声を本屋の主>>67へ向けて、瞬いた。]