― 洞窟奥地・苔の広場 ―[放っておいたら風邪を引くだろうか。何かかけてやるべきか、けれど何もない][などと思考が巡る内に、近くの瞳は幾度と瞬いた>>79]ありゃ、起こしちまったか。[軟膏を塗り、包帯を巻き直した右手でぽりと頬を掻く]俺は染料材採りに来たんだけどな。つーか、何してんだはこっちの台詞だぜ?[風邪引くぜー?と笑う男は、彼の右手首には未だ気付けぬ儘]