─ 翌朝/広間 ─[調律を終えた後は部屋へと引き上げた。眠れる気はあまりしなかったが、それでも、休まなければ、と横になる事で最低限の休息はとった……と、思う。ともあれ、目覚めた後に向かうのは広間のピアノの許] ……ん。[鍵盤に指をおとし、音を鳴らす。前日の内に調律を済ませた白と黒は、心地よい音を持ってそれに応えた] 悪く無い、な。[そう、呟く刹那だけは、今の状況を意識の外に追いやっていた。*]