─ 2階 客室 ─
[執事からの指示を受け真っ直ぐに向かったのは客室、ではなく水場。
そこで桶に水を汲んで、布と一緒に持って2階に上がる。
扉が開いている部屋を覗き、中にいた使用人を見止める。
自分の母親と一番仲が良かった人だと気付くと、微かに甘えたような笑顔を浮かべて声をかけた。]
あのね。
ヒューバート様から、お部屋の準備に、まわってって、言われたの。
だからね、お手伝い、して良い?
[無意識に素のままの口調で問いかけると、笑顔で返された了承。
それを受けて、表情がまた少し嬉しそうなものに変化した。]