─ 村の通り→食料店 ─
[自覚がなければ、繰り返す。
別に鳥頭、というわけではないはずなのだが。
この辺りは、どうも性分であるらしい。
他愛ない子供の疑問とか、生活の豆知識とか。
そんな、学問重視の『学者』であれば相手にもしないような事に時間を割く辺りが、多方面に意味の微妙に異なる『変人』と認識されている所以だろう──というのは、余談として。
話し込みそうになると、それとなく目的地の事をエルザに示唆され我に返る、という事を幾度か繰り返しつつ、どうにか店までたどり着いた]
やあ、お久しぶりですな、店主殿。
……はい? ようやく穴蔵から出てきたのか、って……二階の書斎は、穴蔵とは言わんでしょうに。
[笑いながら向けられた言葉に、やや大げさに眉を顰めてこう言い返すが、論点は明らかにズレていた]