ベアトリーチェは良い子だね。本来なら親元で庇護されている年齢なのに、ひとりで立って、ずっと皆の事を考える。きちんと話が出来たら、ダーヴィッドと一緒にヘリに乗れる。少しの間だけ、私に任せて欲しい。さよならは、しない。[そう言った後、椅子に腰掛けたダーヴィッドに視線の高さを合わせて、床に膝を付いた。それから、乱れたダーヴィッドの赤毛を撫でた。]