[自分が望むことは、恐らく――ほぼ確実に、彼女を苦しめる。ならば離れたほうが良いと、そう望めば良いのに。自分でも思いながら、彼女の言葉を聞くと>>85そっと首を振った]君には、それだけじゃない。彼らの願いも、あると思うよ。[そうして、示されたライヒアルトの部屋を見て、頷いた。エルが来たら運ぼうと言って、それから、まだ来ていないのを確認すると、胸に秘めた決意を口にした]僕は、最後までエルを騙すよ。蒼花だなんて言ってやらない。――知られてしまったら、裏切られたって思うかな。