[春に確りと頷いて、彼と一度別れる。毛布を片手で抱えて桜子の居る場所へと駆けた。一階廊下の奥に無残な姿となった彼女と彼女を抱きしめる幼馴染の姿がある]蛍、そんなところに座ってたら身体、冷えちゃうよ。[常の調子で声を掛け桜子へと視線を移した]惨いな。[は、と息を吐き手にしていた毛布を広げる。血に濡れた桜子の亡骸に掛けようとする、けれど]