怪しいの、か。
――…ゲームと違って議事録がないのも
全ての発言を把握出来ないのも辛いとこだな。
ああ、けど、怪しくないのなら……
ほら、金髪のマリーちゃん、居ただろ?
響を見つける前に暫くあの子と玄関で話し込んでたんだよね。
それからパソコン室に戻る彼女を途中まで見送って
その後、響を奥の非常口でみつけた。
響の件に関しては、彼女に犯行は不可能だと思う。
[配役には狼が二人、囁き狂人が一人とあった。
だから、響の件にのみ彼女について言及する。
この時はまだマリーが殺されたとは知らなかった、から。
母親を呼んだ彼女の声がふと思い出され、男は僅かに目を伏せた。
家に残してきた妹も、よく母を思い出して泣いていて
それと重ねてしまったのかもしれなかった]