[>>118異界植物を警戒しつつ、手を伸ばして居たのだが]
……………っ!
「”ディルっ!!”」
[異界植物の蔓が撓り、こちらへと打ち付けて来る。元々の身体能力はかなり低く、咄嗟に風の翼を繰り後ろへと下がったが、伸ばしていた手と頬を鞭が掠めた]
「”大丈夫か、ディル”」
………。
[ベルデザンカイトの問う声に小さく頷く。左手の甲を右手で押さえつつ、視線が見据えるのは未だ威嚇してくる異界植物]
……………氷凍身結。
[ぴ、と人差し指で異界植物を指差すと、小声で略詠唱を行う。途端、異界植物は根元からピキピキと凍り始めた。全体を凍らせるつもりだったのだが、サイズもあるせいかその速度は遅く。異界植物は暴れるようにして再び蔓を撓らせてきた]