―― カチューシャの家 ――おや[ついた先はもぬけの空だった。 どうやら入れ違ってしまったらしい。 両手に抱えていた野菜類を見下ろす。 頼まれていたよりも量を増やし、ついでにおまけとしてあの花を使った自家製の瓶詰めピクルスなどもつけていた]……………。[せつな、動きを止めて家の中を覗く。 周囲を窺って何かの匂いを探す風]まあ、大丈夫だろう。[ことり、と頼まれればいつも届ける冷暗所に走り書きのメモと共にそれらを残しておくことにした]