―二階廊下―はい。ナータもいますから。[ゲルダがゆるく笑うのに合わせて口元を緩めながらミーレを手渡し]……怖かったですよ。[ゼルギウスが傍に来ているのも分かっていた。けれど部屋の中からも人が出てきていたから注意は散っていて。ゲルダの言葉が止まったのと背後に殺気のようなものを感じたのは殆ど同時。ゲルダを半ば突き飛ばすようにしてかわそうとしたけれど避けきれず、黒衣の背が浅く大きく切り裂かれる]ウァッ![振り向きながら、身体に違和感を感じた]