―館二階・自室前― イヴァンさんがドアノブになにかしたようでしたから、私は窓から逃げたんですよ。[榛名に手を引かれて二階の廊下へとやってくる。 そこにゲルダやエーリッヒがいるのを見て、眉を寄せ。 そして、ベッティがいるのに驚いたような視線を向ける] ――…っ、イヴァンさんは犯人ですから、その部屋に閉じ込めたままでもいいと思いますよ。[驚いた意味を、部屋の中から聞こえてきたイヴァンの声のせいのように見せ掛けながらも、なぜベッティが送られていないのかと、僅かに朱色の眸を細めた]