―学長室前―……『結果』か。[慎太郎の洩らした言葉を、小さな声で繰り返した。彼のポケットの辺りを見て、そして今日はまだ見ていない自分の携帯をちらと見、何も言わずに視線を前へ戻す。程なく辿り着いた学長室。中から音はせず、声をかけても返事はなかった]いない、のかな。