─ 談話室 ─[ようやく始まった自衛団長の話を、男は黙って聞いていた。話の合間に口を開く事はなかったが、次第に眉間に皺が寄り]……中央の教会?[信仰の中心ともされるその場所。だが、そこにまつわる後ろ暗い噂は、各地を歩く最中に幾度か耳にした。直接関わるべきではない、という第六感のようなものがあり、深く踏み込む事は避けていた]……冗談じゃねぇ。なんで、そんな危なっかしい所から……。[無意識もらした声は決して小さくはなかった]