[ナターリエが、そっと呟く言葉。それに、わずかに目を見張った。そうして、小さく、微笑んで。去ろうとする彼女の手を、そっと掴む]僕は、蒼花、だ。[囁く。ナターリエにだけ聞こえるような、ほんの微かな声で。ただ、それ以上言葉はなく、そっと頭へと手を伸ばし、なでた]いってらっしゃい。[ただ撫でただけ。そんな顔で、彼女を見送る]