―広間―
[男の申し出に、瞬く蒼>>314
見詰め合う二対がこちらへじーっと向けられるのに、おどけたように両手を上げてみせる]
そんなに見つめても、耳も尻尾も生えないよ?
[下手くそな冗句は笑いの種にもならないけれど
一つ、思い出したように、笑って]
俺はさ、『幻燈歌』で言うなら「影の護り手」…人狼を生かす役目を持ってたんだ。
でも、もう「護るもの」はいないから、ね。
[それでエーファが納得するかはわからないけれど、伏せていた手持ちを明かして
「皮むきを」と言う声が返ったなら、二つ返事で請け負おう。
今までどおりになるのは無理でも、少しずつ進んでいければそれでいい]