―宿屋/食堂―
[様子を伺う先の女性が、微笑むならば、ニコニコと微笑みを返す。
それは、もちろんだよと言いたげなもので。]
――……ミハエル君は、本当に頭がいいなぁ。
[そして、ミハエルが告げる違和に、つっと紅を細めた。
その細まった眼は、席をはずそうとするライヒアルトを映し]
あれ?私も席を外した方がいいのかな?
[距離は取っていたつもりではあるが、悩むようにコトリと首を傾げる。そんな間に、相談事は後としれて、結局食堂の椅子に収まったまま。
妻とべッティが戻って来てなければ、そもそも席を外すこともできなかったのだけれど。]
あ、そういえば、昨日私を運んでくれたの誰なんだろう。
お礼いわなきゃ。
[昨夜、突っ伏した机を見て思い出し、独り語ちた。]