ノーラ。利き腕じゃない左側で担ぐ事になるから、しっかり首に掴まって欲しい。[膝を付き、ほっそりとした女性の腰を抱き寄せ、左脇腹に負荷が掛からない体勢で、ノーラを抱え上げる。それが一番はやく入口まで運べる方法。お礼を言うノーラに、ただ、頷いた。]ユリアンも、大丈夫 だ。あんな口をきけてる。[ナターリエとライヒアルトのやり取りは知らず。]──…ッ、ナターリエ、ノーラを頼む。[修道女姿の彼女にノーラを預け、再び奥へ。]