ならば「私」で確かめてみる?[そんな言葉も動き始める時には記憶の奥底に沈んでしまう]それが誰であってもと。そう言われたから。[最後の「命令」は解除されていない。「負けて」「壊れて」しまったからしようもなかったけれど]……。[牽制を大きく跳び退け避けられて。間合いを詰め直そうとした足が止まる。警戒の色。相手の背に翼が広がり大鎌が現れると唇の弧が深まってゆく]