[やや拘束と化していた茨が不意に身体から落ちる。繰り出した刃が再び躱されたことに零れるのはやはり舌打ち]
……なるほど、貴様は”アレ”と同じか。
[指摘されても表情は変わらず。左手の中指でまた片眼鏡のブリッジを押し上げる]
だからどうした。
間違われるような姿をしているのは貴様だ。
早計かどうかなぞ関係はない。
為すことは、同じだ。
[降り注ぐ花弁と小さな棘。「下らん」と一蹴すると天へと翳した得物を高速回転させそれらを弾き飛ばす]
茶番もここまでだ。
これ以上児戯に付き合う気はない。
[得物を手元へと戻すと、相手に対し半身の体勢を取り。得物を右手へと抱え直した]