……そうか?
アーベルの父親にはどう頑張ったってなれる年齢じゃないぞ。
[頭を小突かれるとイテ…と小さな不服の声。
ベアトリーチェの名前を出さなかったのは、
あのくらいの少女ならいてもおかしくないかもしれないからだ。
引き下がらない>>357姿には笑って]
…強情なお嬢さんだ。
厭な名を強要はできんかね…そのままでいい。
ここじゃ、区別する必要はないんだから。
[悪い意味で言ったものではなかった。
ああ、そういえばとまた思い出すものがある。
訊きたいことがあった…そんな気がしたのだった。
名前を呼ばれると、返すのは困ったような笑いだ。
呼ばれる名は自分の名前なのに――違和感しかなかった。]