新しいのは、ギュン様に注文受けたのもあるから、夫としては無理させたくないけど。
手元にあるのなら……イレーネと直接交渉してもらえるかな?
作品に関しては、いくら夫婦だっていっても、各自の管轄下にあるべきだと思ってるから。
―――……でも、断りはしないと思うよ。
[視線交えたまま笑みを深めれば、丁度紅茶の佳い薫りがしてきた所であった。
その薫りに台所に眼をやり、同じく台所に気を配っていてくれたカルメンに、気を配ってくれてありがとう、と眼差しで告げたところでと妻の姿が見える。
彼女たちのやり取りを、にこにこと笑顔で見守ってから]
ミハエル君が、君に商談があるそうだよ?
[イレーネに吉報を告げた。]