[榛名も玲も相変わらず苦手らしい晴美に、外での事を適当に話して聞かせる。態度で色々と言われている次期当主は、自身にはあらゆる意味で可愛がりがいのある弟分なので、特に何か気にする事もなかった。やがて、居間に顔を出した父に、改めて事情を説明して。渋面になったのを見計らい、立ち上がる]……さぁて、と。俺、庭で一服してくるわ。[ポケットから出した赤い箱をひらりと翳しつつ言って、返事も待たずに庭へ向かう。立ち去り際、裕樹にこっそり、「後一押し」と囁いていたのに、果たして父は*気づいたか*]